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【アドリブの真髄】「適当に弾く」の正体とは?和歌の「本歌取り」から学ぶ、ジャズの引用とアレンジの極意 2026.7.7

2026.7.7に収録されたアドリブ味見の会座談会のチャプター3です

音楽と社会的なルール(マナー)の共通性

アドリブにおいて「ルール(文法)に則っていれば何をやっても自由」と誤解されがちですが、音楽と言葉、そして社会的なマナーには強い共通性があります。

  • 社会的なアウト: 言葉の文法が正しくても、道で出会った人にいきなり「お前はアホだ」と言えば社会的にアウトになるのと同様に、音楽的・理論的に正しくても、調和や文脈を無視した演奏は音楽的に「アウト」となります。

  • 作法(マナー)の必要性: 自由だからといって何をしてもいいわけではなく、他者とのコミュニケーションにおける「思いやり」や「作法」がアドリブにおいても極めて重要です。

日本の伝統文学(和歌)とジャズの「本歌取り」

座談会では、ジャズのアプローチと日本の伝統的な和歌・俳句における技法「本歌取り(ほんかどり)」の類似性が指摘されました。

  • 過去の引用とアレンジ: 「本歌取り」とは、千年以上前の有名な歌の一部を引用し、そこに自分なりのアレンジを加えて新しい歌を作る技法です。

  • ジャズとの共通点: ジャズのアドリブも全く同様に、過去の偉大なミュージシャンが残したフレーズや歴史的な蓄積を「引用」し、そこに自分なりの解釈を付け加えて展開していきます。この蓄積や引用なしには、ジャズの深みに到達することはできません。

アドリブにおけるフレーズの工夫と「コピペ」からの脱却

他人のフレーズをそのまま吹くだけではただの「パクリ(オマージュ)」で終わってしまいますが、少しの工夫で自分自身の表現に昇華させることができます。

  • 小さな変化を加える: 既存のフレーズの「タイミングを少し変える」「着地する音(最後の1音)を1つ変える」といった自分なりの工夫を入れるだけで、それは自分のオリジナル表現になります。

  • ジャズに聞こえる9つの扉(倍音システム): 岡本氏が提唱する「9つの扉」は、バイオンのシステムから考えて「最も美味しく、バリエーションが明確に異なるもの」を厳選して構成されています。これを習得した後に、自分で並べ替えるだけで誰でもかっこいい形を作ることができます。

「適当」を理解するための情報提供(コップの水理論)

アドリブ初心者に対して「適当にやっていいよ」とアドバイスしても、初心者は「適当が何か」が分からず困惑してしまいます。

  • コップに水を注ぎ続けるように: 初心者が「あ、これが『適当に自由に選ぶ』ということか!」と直感的に理解(実感)できるまで、まずは10パターンほど具体的な選択肢(情報)を提供し続ける必要があります。

  • コップの水が溢れ出る瞬間(理解する瞬間)が来るまでは、教える側が辛抱強く水(情報)を注ぎ足してあげることが大切です。

ソロ・アンサンブルにおける実戦的アプローチ

アドリブの回し合い(ソロ)において、前の人がやったことと被らないように外していくことも大切ですが、個人のレベルに合わせたアプローチが推奨されます。

  • 初級レベル: 前の人のアイデアを真似(踏襲)しながら、自分のイメージが湧いてくるのを待つ。

  • 中・上級レベル(コードに対する度数のアプローチ): 練習段階で「このコードに対して、何度(の音)から入るか」というパターン(例:〇度から入ったらこういう展開にする)をあらかじめ頭の中にストックしておきます。

  • 実戦での判断: ソロが回ってきた際に「今日このフレーズは出てこないな」と瞬時に判断し、用意していた別の度数のアプローチからイメージを広げて展開していきます。ひらめきがあった瞬間に新しいアプローチを差し込むことで、より面白いアンサンブルが生まれます。 アドリブ味見の会のスケジュールは以下 https://www.kyoto-music.com/schedule

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